カブトエビ農法
家の近くに小学校がある。
この小学校でには、小さいながらも田んぼや、野菜畑がある。
各学年で当番を決めて、毎日畑や田んぼの管理を小学生が行っている。
まずは、食から、人生で一番大切なことを教えていることは素晴らしい。
その農業の手助けをしている、友人のKさんが、今度田んぼにカブトエビを農家から分けてもらったのを孵化して田んぼに放流した。
カブトエビは約2億年昔からほとんど姿を変えず生き続け、生きた化石と言われている、
乾燥した土の中で卵のまま何百年も生きることができる、
エビとカニと同じ甲骨類で、ミジンコの仲間。大きさは2-3CMほど茶褐色で頭部に甲羅、後ろに2本のしっぽがある、
このカブトエビは田んぼの雑草を食べるだけでなく、多くの肢で泥を掘り返す等絶えず動き回り、雑草を除草するので、田んぼの草取り虫と呼ばれ農家の人から大切にされている、
除草剤を一切使用しない田んぼにはうってつけである。
小学校では教室でキットに入れて飼育している。
沢山の肢をワサワサ動かし仰向けに泳いだり、ビール宙返りをして、クリオネのような動きをする、
小学校の子供たちは観察に余念がない。
素晴らしい、Kさん、農作業に協力しているご父兄の皆さん、そして校長先生、子供達。
このカブトエビの田んぼの除草作業を見ていて、昔のことを思い出した。
昭和20年30年の田んぼの農作業には除草剤をあまり使用していなかった。
そのため夏の暑い時期には家族総出で田んぼの草ひき作業をしたものだ、
当時の農家では小学生が田んぼの作業をやるのは当たり前の時代だった、
農家の子供ために田植え休暇、稲狩り休暇があったのも、懐かしい、
先生方は休暇の後に、時間外に農家の子供に補習授業をしていた。
私も農家の親戚の家から頼まれ、夏に田んぼの除草作業をやった経験がある。
田んぼのヒエや雑草を抜く作業であるが、誤って本物のコメを抜いて叱られた。
子供の身長の半分くらいに育った苗は、容赦なく顔や首筋を刺す。
顔や首や手足が傷だらけになる。
汗が出る、足は田んぼの泥の中。
泥の中にはヒルいた。
ヒルは人の生血を吸う。足が痒いとみると、黒いヒルが俺の血をはら一杯吸っていた。
農家のおじさんが煙草に火をつけその火をヒルにつける。
俺の血を吸っていたヒルはポトリと下に落ちる。
ヒルの吸っていた俺の血はしばらく止まることなく、流れ出る。
金輪際、農作業はしなくないと、思ったものだ。
カブトエビさん頑張って除草して下さい、