カラスとゴミ
定年後、いつの間にか俺は我が家のゴミ出し係になってしまった。
ゴミ収集日には、我が家のゴミを町内で定められた場所に、しっかりと我が家の記号をゴミに記載して、カラス除けネットの中に入れる。
生ごみは新聞紙に包んでカラスにつつかれないようにする。
ゴミネットに入れて上下左右にレンガを置いて、カラスがゴミの中に入らないようにする。
ここまでが、町内のゴミ捨ての取り決めになる。
カラスは雑食で何でも食べる、
特に生ゴミが大好きだ。
しっかりゴミネットに入れているのに、生ごみだけを狙い、口ばしで、ビニールに入っている生ごみを引っ張り出す。
道路の上は、カラスのつついた、生ごみが散乱する。
汚く、匂いがする、通行する人は大変だ。
町内の世話人が、大きな紙にゴミ出しの注意書きを出す。
生ごみはしっかり、新聞紙に包んで出しましょう。
出すゴミには、しっかり自分の家の記号を記載してください。
我が町内では各家に、ごみに記載する記号が定めている。
ちなみに我が家は Kと記載する。
記載するのは俺の役目。
時たま、記載されたごみがカラスにより散乱された場合は、ごみ世話人から苦情を言われる。
注意してください、ハイ分かりました。すみません、
先日、又、ごみ世話人がゴミ収集の注意書きを赤のマジックで大きく書いて、ごみ収集場所に貼ってあった。
カラスは英語を読めます。記号の記載されていない生ごみがカラスにつつかれます。
カラスは本当に英語が分かるのかな。
我が家の周りには、独身者や中国の人がいる。
朝、ごみを出す時は出勤と重なり、自分の家の記号を記載する時間がないのであろう。
カラスの目は人間より、優れているらしい。
ゴミの中の色の赤色、肉、や濡れたゴミ黄色の野菜の切れ端、卵、鶏肉が好きらしい。
独身者は忙しいので、購入した肉などが、賞味期限が過ぎるのでそのまま、生ごみに出す。
カラスは、それを待っている。
既婚者は、奥さんがきれいに生ごみを新聞紙で包んで袋に入れて、ネットの中に入れるので、カラスは狙わない。
英語でその家の記号を記載していない、生ごみはいつもカラスの、えさになる。
カラスは、匂いは分からないらしい。
家の近くにいる野良猫は匂いを感じる。
カラスと野猫が生ごみを狙っている。
今日がゴミ収集日。カラスが電線の上からのぞいていた。
旨いものを出してくれ。
カーカー
この野郎、あっちに行け。生ごみをつっつくな。
大きな声で怒鳴るとカラスは電信柱の上から、アホー、アホーと鳴きやがった。