坂井三郎氏と眼球運動

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イーチャン

 大空のサムライ 坂井三郎氏と眼の運動

 私の若い時に坂井三郎先輩にお会いしたことがある。

 坂井氏は戦前のゼロ戦搭乗員。

 自伝大空サムライの作者でもある。

 大東亜戦争中200回以上の空戦で64機を落とした撃墜王で有名な方である。

 昭和30年代、坂井氏は東京で印刷会社を営んでいた。

 私の教官が戦前坂井氏の3番幾で戦場に行った縁での面会であった。

 俺たちパイロット訓練生を励まし、応援して、いろいろなことを教えてくれた。

 坂井氏は、片目が義眼。

 戦闘で片目は相手に撃たれのだ。

 運よく飛行帽子の金具に弾が当たり、逸れたが血まみれになり、4時間飛行してラバール帰ったという。

 一つの鋭い目玉で、俺たちにお話しをしてくれた。

 坂井氏の目の視力は2.5度以上。

 遠くまで見える。

 その話の中でも、昼でも星が見えるという話には、びっくりした、

 当時の飛行機には、GPSはない。

 便利な電波による、空の上で自分の位置を判定できるものはない。

 艦船の航法も同じ。

 頼れるのは、太陽や月、星の位置。

 それを測定器で測り、自分の位置を決定する、

 坂井氏の様に昼に星が見えれば、星と太陽の位置により、自分の位置の精度が上がる。

 空戦になっても当時は、制度の良いレーダーなどはない。

 最初に相手を見つけた方が、作戦を立てやすく、攻撃しやすい。

 視力2.5度以上の坂井氏は、敵より早く、相手を発見している。

 坂井氏は我々訓練生に対して自分の目の大事さを話してくれた。

 眼は鍛えることが出来る。

毎日眼球運動を行え、

 上を見て、下を見て、左を見て、右を見る。

 目玉をグルグル回すのだ。

 顔を洗うときには、眼玉も洗え。

 洗面器の水の中で眼球を動かす、毎日だ。

 私は、忠実にこの眼球運動をした、結果今でも眼鏡なしで新聞を読める。

 人間の機能は鍛えるほど、長持ちすることを教わった、

 眼は大事にするのだぞ、暗い所で、スマホのゲームをすれば、眼が悪くなるのは当然の結果であるぞ。

 眼鏡は、煩わしくて、面倒くさい。

 眼鏡なして生活できることは、楽しいのだ。

 剣道の小さい子供たちに偉そうに、お話した。

 眼球運動、親指をまっすぐ伸ばし、3秒見て遠くを3秒見る。緑や空、星を眺めよ。

 眼の視力は上昇する、

 坂井氏のお話を思い出している、今日この頃です。