港
ここ数年ストライキを行った会社のニュースは、ない。
一般国民には、良いことだ。
昭和40年、50年には、ストライキの花が咲いていた。
それだけ、働くための環境が悪い時代だったのだろう。
特に、鉄道の国鉄などは、年中ストライキを行い、大衆には迷惑の話で、この国鉄のストライキのため、現在の民営化が進み、国鉄の組合活動も治まった。
航空界でも、当時は組合の力が強く、良くストライキが行われていた、
年に2度もストライキを実施した、時もある。
当時、俺も組合の執行役員を行った経験がある。
安全担当であったが、自分の時間的に大変な労力であった。
仕事は、普段どうり、行い、ブライベート時間で組合の仕事を行う。
年に何回かの、会社との団体交渉、初めての組合活動、時間がない、疲れる。
せっかく、会社から前進回答を貰っても、組合員からは、ブーイング。
やってられっかよ。
誰もが執行役員になる、ことを嫌がった。
しかし、組合員の中には、この活動に生きがいを感じる人もいて、活発な組合活動が出来た。
この活動により、空の安全は、保たれたと言っても過言ではない。
何しろ、安全にはお金が必要だ、
会社は、なるべく安くして、予算を減らすのが目的なので、会社側が必要であるということを認識していても、お金は出さない、出せない。
C社のYSには、B社にあるような、性能の良い、飛行機のレーダーもない。
つまり揺れる雲の中を手探りで必死に揺れない、安全な行き先を見つけながら飛行する。
よくぞ安全が保たれものだ、自動操縦装置もない、C社のYS-11。
満席のお客様を乗せて、死に物狂いで、仕事をしたことを、思い出す。
会社との団体交渉では、1次回答、2次回答、3次回答がある。
会社の1次回答は、とても組合が飲めない解答。交渉決裂。
組合はストライキを行うと宣言する。
深夜、2回目の、団体交渉。
賃金を回答より、ちょっとだけアップしましょう、と会社解答、ブレークして組合での協議、こんなんでは、話にならない。拒否を決定。
朝方近くに3回目の会社と団体交渉。
YS-11にも、レーダーを取り付けるという回答があった、【全機ではない、ほんの数機】
前進回答、組合委員長、明日、いや今日のストライキは中止します。
こんなこともあったな。
現在は、組合自体が、組合員が少なくなり、弱体化して、ストライキを構えることも出来なくなったらしい、
働く人も。パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などが、混合しているので、組合どころではない状況なのだろう。
時代の変化か。
また、現在の若者が有給休暇やブライベート時間を使用して、組合活動を行う人も少なくなったのであろう。
ストライキは、ない方が、一般国民には、良いことだ。