認知症検査

 

 

                                  横浜

認知症検査

 そろそろ自動車免許書を返納する年齢になった。

 しかし、我が家の周りの道路は坂が多い。

 登ったり下ったりする道路ばかりだ、高齢者には大変な道路。

 さらに趣味の剣道では,重い防具を持ち運びしなければいけない。

 どうしても、今のところ車の運転が必要になる。

 もう少し運転免許書の返納はやめよう。

 免許書の更新5か月目に、役所から案内が来た。

 免許更新には、近くの自動車教習所で認知症の検査と教習の実習を受けて下さい。

 すぐに、我が家の近くにある、自動車教習所に電話した。

 ブーブーブー 話し中です。しばらくしてから、お掛け直しください。

 何回も電話しても通じない。あきらめるな。69回目にやっと通じた。

 コロナの予防注射の予約申し込みと同じだな。 69回の電話は、コロナの予約よりもいいか。

 さっそく予約して、時間どうり教習所に行き、認知症検査を受けた。

 16個の絵を何秒間か見せて、後でその記憶した、絵の名前を書くという、

 これは、大砲です。大砲の絵が示される。

 なんだ、この大砲は、明治時代の大砲か、

 どこかの城跡で見たような、古臭い大砲の絵だな。

 そういえば、ゴルフを始めたころは、左肩が上がり、ボールが真っすぐにいかないときに、友人から、明治の大砲は、ゴルフに向かないと、冷やかされたものだ。

 これは、オルガンです。古臭いオルガンだな、昭和の戦後のどさくさ時代では、小学校の音楽の授業では、オルガンだったな。

 これは,耳です。でかい耳だな。

 最近、小さい声で話されると,聞きづらくなった俺の耳か。

 これはラジオです。

 まずは4個の絵が示された。

 さてどうやって記憶したら、よいのか。

 過去に,ある講演で円周率を、何分間も黒板に書きずずった、講師がいた。

 円周率の暗記には、数字を物語にして、覚えるのですと言っていたな、

 あの時は、すごいなと思ったが、よく考えると、俺も皆さんも3,14までしか覚えていないので、出鱈目な数字を書きつづっても、誰も修正出来ないし、3.14以下は一般的には、必要ないな。

 それでは、今見た絵をどう物語にするか。

 明治の大砲を、ドカンと打ったら、小学校のオルガンに命中した。

 その音にびっくりして俺は耳を塞いだ。

 その時、ラジオからロシアとウクライナの戦争の話が放送されていた、

 馬鹿な戦争は早く辞めてもらいたい。

 こんな調子で適当に見た絵を物語にして、記憶する。

 その後、数字の遊びの問題を何分か、行い、先ほど見た絵の、名前を記載してくださいという。

 なんとか、物語を思い出して半分以上は、書くことは出来た、」

 すぐに合格発表があり、俺はまだ認知症になっていなかった、

 まずは認知症合格おめでとう。

すぐに、知人の名前が思いださないのに、合格でいいのかしら。