スキーその2

スキー その2

 スキー場の建物に入り、レンタルで予約していた、スキーウエアに着替える。

 ズボンは脱ぐのか。

 すべて要領が分からない。

 沢山のレンタルの服がぶら下がっている。

 これにするか。

 着替えて荷物をロッカーに入れて下さい。

 ロッカー代金は300円です。

 荷物をロッカーに入れて、300円差し込み、カギを掛けようとしても、掛からない、

 鍵の下のボタンを押すと100円が出たが、カギは、かからない。

 おかしいな、もう一回、また同じだ、

 小銭が無くなったので両替か。

 良く張り紙を見ると、400円入れてください、帰りに100円お返ししますと書いてあった。

 最初から400円入れれば、良かったのだ。

 最初から言えよ。

 400円損をした。

 次に靴を借りる、こんな靴履いたことがない。大きくて重くて、歩きにくい、履いたら脱げない。

 40年前には、ない靴だ。

 スキー板を借りる、どうするの。

 靴のつま先をスキー板の装置に差し込み、踏み込む。カチッ 動かない、

 どうして外すの、分からない、

 スキーの底は、塗料が塗られており、良く滑る。昔はワックスを手で擦り付けたのに。

 すごい進歩だ。

 12時よりスキー教室が行われた。

 初級クラスを申し込んでいたが、すぐに転んでしまった。

 転んだらスキーの板が外れないので、一人では、立ち上がれない。

 前に行きましょう、ステーン、また転んだ。

 ダメだ、全然だめだ、スキー感覚がまったくなくなっている。

 スキーのコーチは、俺にあきらめて、特別に一人のコーチを、俺専用に付けてくれた。

 ハイ、ハの字を書きましょう。

 両足を末広がりに大きく開きましょう。

 俺の固くなった、両足は大きく広げられ無くなったいる、痛い痛い。駄目だ

 スキー場の雪はアイスバー

 スケートリングと同じだ、

 大きく両足を広げて、ハの字が出来なければ、止まることが出来ない。

 ステーンまた転ぶ。

 コーチが俺の前で俺の体を支えながら、うしろ向きにすべりながら、よちよちと、のたうちまわる。

 こんなにもスキーが難しいのか。

 汗びっしょり、初級者の中の初級者、

 初めてのスキー体験者の子供よりも劣る。

 それでも、コーチの手助けで、なんとか、

 リフトに乗って、下までたどり着けた。

 雪山の美しさを楽しむ余裕は、全くなかった、

 スキーで足を大きくハの字が書けなければ、止まることは出来ません、ステーンまた転ぶ。

 それでも、スキーは楽しい。

 スキー(好き)にすれば。