遠山の目付
剣道用語で遠山の目付というのがある。
遠い山を見るように 相手の全体を見なさいという教えである。
剣道はお互いに対して、技を出し合う。
面、胴,小手,突き。
その際に、相手にそこを打つ気配を見せては、いけない。
相手は、そこを打たれまいと防止するので不発になる。
こちらの側の目の動きが大切だ。
子供に剣道を教えているが、目付を教えるには苦労する。
相手の胴をしっかり見て打ちなさいとは、言えない。
どう指導すればいいか。
自分の顔を真っすぐにして、相手の胴を打ちなさい。
相手の胴は見るようで、見ないようで。
分かりません。
いいのだ、顔を真っすぐで、相手の胴を打てるだろう。
どう(胴)でもいいか。
遠山の目付の説明は難しい。
遠い山を見るように相手を見ると、相手の頭から足先までの動きが見えて、いつ相手が俺のどこを打ってくるかが分かる。
相手の、竹刀や目付きなどを、一点集中的に見ていると。ポカリと打たれますよ。
俺はいつも、剣道で負けるのは,目付の問題もあるに違いない。
先生、遠い山はどこにあるの。
目付ってなに。
うるさい、前を見て,胴を打つのだ、
相手の胴を見るな。
子供を指導するのは、難しい。
目付の動きは、歌舞伎役者に聴けばいいか。
この間のオリンピック開会式の歌舞伎俳優の目付は素晴らしかった。
日本の文化だ。
人生にも通じるものがある。
目先だけ見て全体を見ない、
結果、いい人生を送れない。
昼から今夜の焼酎のオカズの心配をするようじゃだめだ。
俺の人生。
遠い山か、最近コロナの影響で旅行にも行けなくなった。
山でも見ながら温泉に行きたくなった、
遠い山を見ながら温泉の露天風呂で、美味しい御馳走で、酒でも飲みたいな。
もうすぐ紅葉のシーズンでもある。
秋にはコロナが治まりますように。
神様、お願い、いたします。