飛行機の操縦

                     横浜港

 飛行機の操縦

 俺は、20年前まで、飛行機の操縦をしていた。 毎日、大空で雲や太陽や星を眺めながらの仕事は楽しかったな。

 地上で暮らす人間が見れない、景色や宇宙現象を、眺めることが出来て、幸せだった。

機種移行の訓練で教官に虐められて、苦しい時もあったが。

飛行機の操縦は、体の全身を使う仕事だった。 

最初の操縦訓練で一番難しかったのは、水平飛行だ、

 現在は自動操縦装置があるが、昔の飛行機には、自動装置値はなかった。

従って、どうすれば、水平飛行が出来るか。 エルロン(翼にある)エレバータ(尾翼にある)上下に動く装置、ラダー(方向舵、)についている、トリムを常に調整して、手や足を離しても、真っすぐ、上下しないで飛行できるように、するためには苦労したものだ。

空中の空気の流れは、一定ではない、

飛行機を上に持ち上げたり、下げたり、風さんは、右に引っ張ったり、左に引っ張ったり。一瞬の油断も出来なかった、

この技術が出来たら、着陸の技術が2番目に難しい。

人間のお尻の筋肉の感じの感覚が必要だからだ。

お尻から足の上部の太太骨の下の筋肉の感じが、着陸の決め手になる、

ウツーフンー の感じではない。

着陸時は、高度を下げて地上に設置する。

飛行機が降下の姿勢から、水平になり、さらに機首をわずかに上げて接地する。

この機首を少しずつ上に上げる時が着陸の一番難しい所だ。

スピードが無くなり機体は沈む、その沈みに合わせて,操縦かんを引き上げる操作は、自分のお尻の下の筋肉の感じに、応じて、引き上げる。

スーと沈む感覚は、慣れないと感じない。

ケツの沈みの感覚で仕事をするのは操縦士だけだろう。

機体の沈みとパワーの絞りと操縦かんの動きが上手く合致した時は、ノーショックランデングになる。

これが上手くいくと操縦者も頭に、ずきんと、うれしい電波が走る。

 ウーツフン ウーッフーン

操縦士に成れてよかったなと思う瞬間でもあったな。

体全身を使うと言ったが、髪の毛も使うのかという、質問があった。

この髪の毛が一番大事だ。

飛行機が危なく成ったら、最後の頼りは神(髪)のみだからだ。

頭に、毛のない奴は危ない操縦士だ。 

俺は髪(神)の毛が、ふさふさなので、危ないところも助かった。